★ヴィンテージ・アキュトロンと音叉時計のオーバーホール修理 アキュトロンドクター★

Repair technology for tuning fork watches progress rapidly. We are constantly researching
and renovating repair methods in line with aging, without getting stuck with old work. In particular,
we will identify the factor and solve the problem such as the operation failure that
we gave up as unknown cause.




 
   
国内外の音叉時計を修理させて頂いております。
 

 

当社の『フルオーバーホール修理』は以下の工程を行います。
 
 
①全分解
②清掃洗浄
③修理
④部品交換
⑤注油
⑥組み立て
⑦ガスケット(パッキン類)交換
⑧Indexing System修正
⑨Indexing System調整
⑩PET
⑪電圧調整


※⑦に関してアキュトロン214の場合
バッテリーハッチ、裏蓋両方とも交換いたします。
 
オーバーホール毎に、送り機構(Indexing Mechanism)の経年状態に合わせた唯一無二の修正及び調整を
長時間かけて行い、使い続ける為の時計の寿命を延ばします。


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日々の音叉時計修理をアップしています。



 
巷の修理会社では、アンティークの電子時計を修理せず同じムーブメントを積んだ時計を探して、ムーブメントの入れ換えをしたりします。(共食い修理といいます)
お客様には高額見積りが提示されます。これで世の中から使える時計が一本消えてしまう事にもなります。修理会社が儲かる以外、あまり良い事がありません。当店ではそのような事は一切行っておりません。故障品は、原則お預かり中に必ずファクターを特定し修理で解決します。
全ての音叉時計は、修理して使い続ける事を前提として設計されていません。特にアキュトロン214は、エラー対策されていない販売音叉時計一号機です。構造はプリミティブです。そのため一旦不具合が出ると修正ポイントが無い為に解決に至らない場合が多く修理者によって、手の施せない個体と判断されます。ムーブメントを交換したら元のムーブメントはまたどこかで誰かを悩ませる事になります。こういう経緯から、音叉時計はケースとムーブメントの年号が一致していない個体も多くあります。
修理は常に発見と創造の連続です。私は学生時代より物理と電子工学が専門で、時計学だけでは直せない時計を数多く手掛けて来ています。修復及び調整に1年以上掛かっても、修復して使える時計にすることを本旨としております。




 
 
国内で唯一音叉時計の電子修理を行っております。
例えば、Cal.214だけでも30種類以上ある回路のバリエーションそれぞれに合わせた修復を行います。
性能と美観を兼ねた仕上りを常に意識しております。


音叉時計修理は修復を行い元のスペックに戻すことが本旨です。




60~'77年まで製造された全ての音叉時計が2019年に平均年齢50歳を超えました。
ヴィンテージの音叉時計の修復法を、生涯追求しております。年を追う経年変化、劣化に合わせ、常に修復法を
研究、刷新しています。





音叉時計は、元々は水銀電池(1.35V)で稼働するように設計されています。水銀電池は既に存在しませんので現行の1.55Vのボタン電池で稼働するように電圧調整を行っております。通常は、電圧調整をせず1.55Vで動かすと一日に数十分から数時間の狂いが生じます。



 
   
(1)精度保証

ヴィンテージ・アキュトロン214

平置き日差 ±1~15秒
着用日差 ±4~18秒


アキュトロン214以外の全ての
ヴィンテージ音叉時計

平置き日差 ±1~8秒
着用日差 ±4~11秒



  ※日差は、一般的に平置き状態の日差を指しますので、「平置き日差」と表現しています。
「着用日差」は、手首に装着して生活している状態で生じる日差を指します。
「平置き日差」よりもズレは大きくなります。
「姿勢誤差」は、「着用日差」から「平置き日差」を引いた値です。




(2)『音叉時計姿勢誤差修復法』(PET), PET(Positional Error Treatment)for Tuning Fork Watches.





ヴィンテージ音叉時計のよく見られるトラブルの一つは「姿勢誤差」です。古い音叉時計は、平置き等静置しておくと、ある程度良好に時間を保ちますが、着用すると、止まる遅れる進む等の現象が起こり1日に数十秒から数時間の誤差が生じる場合があります。この減少は、当社のフルオーバーホール修理で修復されます。そして「PET」はヴィンテージ音叉時計特有の「姿勢誤差」をほぼ排除する当社独自の整備術です。 どの様な姿勢差が繰り返されても、修理後の時計の「姿勢誤差」が±3秒以内に収まります。

通常、時計修理業者が、前もって精度の保証をすることはありません。一般的に、アンティーク時計は辿って来た経緯が千差万別ですので、修理してみないと、どれくらいの精度が出るか判らないものです。日差30秒以内の精度に仕上げますと宣言しても、出来なかったら失望です。

修理が仕上がって、「この時計はこれが限界です」と言って日差1分の時計を渡されたらお客様はどう思われるでしょうか?もし無償で治してくれたのなら、心からありがとうと言えるかもしれません。仮に高級修理会社で、高いお金を払って結果がそれであったなら、なんだか納得がいかないのではないでしょうか?いくらデザインが気に入っても、ひと月に30分も遅れる時計は実用にはおっくうだと思います。腕時計は、好きな時計を眺めたり好みの時計を吟味している時、姿形しか目に入りません。しかし装うその瞬間からタイムキーパーとして位置します。お客様と時計が互いに響き合うお手伝いをさせて頂きます。



”シチズンハイソニックに使われている音叉には必ず等一量の姿勢差があります。これは音叉が水平のとき(注:平置き)を基準とすれば、音叉を上向きにすると重力の影響で遅れ、下向きにすると進み傾向になるからです。音叉が上向き(12時位置が上)のときと、下向き(12時位置が下)のときに姿勢差は最大になり、シチズンハイソニックでは約9秒程度でこれ以上の姿勢差はありません。腕に携帯中音叉が上向きの姿勢はほとんどありませんので実質の姿勢差は4.5秒/日程度といえます。” (『シチズン技術書より抜粋)

※この技術書でいう姿勢差は、「着用日差」を意味しています。






音叉時計は、インデクシングメカニズム(Indexing Mechanism)から先は、歯車(Wheels)の輪列(Gear train)で動力伝達しています。歯車の軸は上下を堅い人工のルビーの穴石で支持され、組立時には摩耗を防ぐため時計用潤滑油が注油されています。時間が経過すると潤滑油が乾燥や劣化し、油切れの状態になり歯車の軸は穴石によって削られていきます。(歯車同士の噛み合いも歪になる為、歯車全てが傷付き偏摩耗し傷みます)
一旦削られると発生した鉄粉そのものや、劣化したオイルと混ざったグリス状のスラッジとなりコンパウンドの働きをし摩耗は加速度的に進行していきます。特にインデックスホイール(Index Wheel)は、24時間に20万回以上回転していますのでダメージは甚大です。
潤滑油は、5年を待たず完全に消耗します。未整備の時計を整備に出される際には、電池を抜いて稼働させずに保管して置いてください。

   
 アキュトロン214の例
穴石
(油溜りは潤滑油が留まる窪みです)


摩耗が進行している状態
軸(ホゾ)が片側折れていても動きます。



整備歴不明、もしくは4年以上オーバーホールされていない音叉時計であれば必ずオーバーホールを受けてから使用
してください。精度の良し悪し等と機械のコンディションはあまり関係ありません。

   
摩耗した歯車  新しい歯車







     
送り爪がマイクロインデックスホイールを
回転させているところ
送り爪と音叉  


(1)未使用のマイクロインデックス
ホイール
 
(2)正常摩耗の
マイクロインデックスホイールの一例
 
(3)異常摩耗の
マイクロインデックスホイールの一例
  (写真は500倍率)


個々の時計の状態、マイクロインデックスホイールの摩耗状態に合わせた1/1000ミリ単位のインデクシングシステム修正及び調整を行います。
時計の寿命に直結する最重要作業です。







 
 


外観はそれほどやれていなくても蓋を開けてみないと判らないのが常です。
多くのヴィンテージ音叉時計がクリーンナップを必要としています。
汚れは湿気が溜まる温床となります。
フルオーバーホール修理で徹底清掃いたしますので、ケースとムーブメントの機能性も復活いたします。






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